
Chromeのタブが増えすぎて困っていませんか?
日々の業務や開発の中で、気づけばChromeのタブが数十個も開きっぱなしになっていないでしょうか。
私自身、普段は34インチのウルトラワイドモニター(3440×1440)という広大な作業領域で開発を行っています。物理的な画面サイズに余裕があっても、「目的のページがどこにあるか見つからない」という認知的な負荷は、作業効率を確実に落とす要因になります。
タブが増え続ける原因のひとつは、Googleカレンダー・Gmail・Notion・GitHubのような「毎日必ず使うサイト」が常にタブを占有していることです。これらを通常のタブから切り離してしまえば、タブバーの見通しは一気に改善します。
そこで活用したいのが、Chromeの「アプリとしてインストール」機能です。よく使うサイトをアプリとして登録すると、chrome://apps/ ページが自分専用のWebランチャーになります。
この記事では、サイトのアプリ化手順から、「別ウィンドウで開いてしまう」問題の解決策、ランチャーの整理テクニック、さらにはエンジニア向けのPWA設定Tipsまでを解説します。
基本手順:よく使うサイトを「アプリ」として追加する
まずは、Googleカレンダーや Notion など、日常的に使うサイトをChromeのアプリページに登録しましょう。方法は2つあります。
方法1:メニューから「アプリとしてインストール」する
- Chromeで追加したいWebサイトを開く
- 画面右上の「︙」(三点メニュー)をクリック
- 「キャスト、保存、共有」を選択
- 「ページをアプリとしてインストール」をクリック
- 確認ダイアログが表示されたら「インストール」をクリック
💡 Chromeのバージョンによってメニュー名が異なることがあります。 「キャスト、保存、共有」が見当たらない場合は、「保存して共有」や「その他のツール」の中を確認してください。
方法2:アドレスバーのインストールボタンを使う
対象のWebサイトがPWA(Progressive Web App)に対応している場合、アドレスバーの右端に「インストール」アイコン(モニターに下矢印が重なったマーク)が表示されます。
このアイコンをクリックするだけでも、アプリとしてインストールできます。メニューをたどる必要がないため、こちらのほうが手軽です。
Gmail、Googleカレンダー、YouTube Music、Notion など、主要なWebサービスの多くはPWAに対応しています。
「ショートカットを作成」との違い
「︙」メニュー →「キャスト、保存、共有」の中には、「ページをアプリとしてインストール」のほかに「ショートカットを作成」という項目もあります。どちらを選ぶべきか迷う場面があるため、違いを整理しておきます。
| 項目 | アプリとしてインストール | ショートカットを作成 |
|---|---|---|
| 起動時の動作 | 独立ウィンドウで起動(PWA) | タブまたはウィンドウを選択可 |
| アドレスバー | 非表示(アプリ風の見た目) | 表示される |
| オフライン対応 | サイトが対応していれば可 | 不可 |
| おすすめ用途 | 毎日使うWebサービス | たまに使うページ |
迷ったら「アプリとしてインストール」を選んでおけば問題ありません。後から表示モード(ウィンドウ / タブ)は変更できます。
登録が完了すると、chrome://apps/ のページにそのサイトのアイコンが追加されます。
解決策:「ウィンドウとして開く」をやめて「タブ」で開きたい場合
アプリとしてインストールすると、デフォルトでは独立したウィンドウ(アドレスバーのないアプリ風画面)で開きます。
既存のGmailなどのように、通常のChromeタブ内で開くように切り替えたい場合は、以下の操作を行います。
- アドレスバーに
chrome://apps/と入力してアプリページを開く - 変更したいアプリのアイコンを右クリック
- 表示されるメニューの「ウィンドウとして開く」のチェックを外す
次回からは、アイコンをクリックすると現在のChromeウィンドウ内で新しいタブとして表示されるようになります。
💡 右クリックメニューに「ウィンドウとして開く」が表示されない場合は、一度アプリを削除(右クリック →「Chromeから削除」)してから、「ショートカットを作成」で再登録してください。登録時に「ウィンドウとして開く」のチェックを外すことで、最初からタブ表示に設定できます。
活用テクニック:仕事用とプライベート用でランチャーを使い分ける
chrome://apps/ に登録したアプリが増えてくると、仕事用とプライベート用が混在して見つけにくくなります。ここでは、用途別にランチャーを整理するテクニックを紹介します。
Chromeのプロフィール機能で完全に分離する
最も効果的なのは、Chromeの「プロフィール」機能を使って、仕事用とプライベート用のブラウザ環境そのものを分けてしまう方法です。
- Chrome右上のプロフィールアイコンをクリック
- 「追加」を選択して新しいプロフィールを作成
- それぞれのプロフィールで必要なサイトだけをアプリとして登録
プロフィールごとに chrome://apps/ の内容が独立するため、以下のような使い分けができます。
- 仕事用プロフィール:Googleカレンダー、Gmail、Notion、GitHub、Google Drive
- プライベート用プロフィール:YouTube、X(旧Twitter)、Amazon
タスクバーにもプロフィールごとのChromeアイコンが表示されるため、切り替えもスムーズです。
登録するアプリを厳選する
もうひとつのシンプルな方法は、chrome://apps/ に登録するアプリを「毎日使う一軍サイト」だけに絞ることです。たまにしか使わないサイトはブックマークに残し、本当に頻繁にアクセスするサイトだけをアプリ化することで、ランチャーの見通しを保てます。
ブックマークバーからワンクリックでアクセスする
毎回 chrome://apps/ とアドレスバーに入力するのは手間です。ブックマークバーの左端に「アプリ」ボタンを常駐させましょう。
Ctrl + Shift + B(Mac:⌘ + Shift + B)でブックマークバーを表示する- ブックマークバーの、アイコンが何もない場所で右クリック
- メニュー内の「アプリのショートカットを表示」にチェックを入れる
ブックマークバーの左端にカラフルな「アプリ」ボタンが表示されます。以降はこのボタンをクリックするだけで、いつでもランチャー画面に1クリックでアクセスできます。
不要になったアプリを削除する方法
登録したアプリが不要になった場合の削除手順です。
chrome://apps/を開く- 削除したいアプリのアイコンを右クリック
- 「Chromeから削除」を選択
デスクトップやスタートメニューに自動作成されたショートカットも同時に削除されます。
💡 間違えて削除してしまった場合も、同じ手順で再登録できるので心配いりません。
知っておきたい注意点:Chromeアプリの今後
Googleは、旧来の「Chromeアプリ」(Chrome Web Storeから追加するタイプ)のサポートを段階的に終了しています。
- Windows / Mac / Linux 向けの Chrome アプリ:サポート終了済み
- ChromeOS 向け:2025年7月以降、段階的にサポート終了
ただし、この記事で解説している「Webサイトをアプリとしてインストール(PWA方式)」は、Googleが旧Chromeアプリの後継として推奨している技術であり、今後も引き続き利用可能です。
chrome://apps/ ページも、PWAの管理ページとして現在は問題なく機能しています。将来的にUIが変わる可能性はありますが、PWAとして登録したアプリはOSのスタートメニューやデスクトップからも起動できるため、ランチャーとしての活用に支障はありません。
【エンジニア向け】自作ツールをPWAとしてアプリ登録する
Snow Systemならではの視点として、開発環境をさらに快適にするエンジニア向けのTipsを紹介します。
自作のWebツールをChromeの「インストール可能なアプリ(PWA)」として認識させるには、プロジェクトのルートに manifest.json を配置します。
{
"name": "MySide AI - Advanced Assistant",
"short_name": "MySide AI",
"description": "AI-driven productivity tool for Chrome.",
"start_url": "/",
"display": "standalone",
"background_color": "#ffffff",
"theme_color": "#4285f4",
"icons": [
{
"src": "icon-192.png",
"sizes": "192x192",
"type": "image/png"
},
{
"src": "icon-512.png",
"sizes": "512x512",
"type": "image/png"
}
]
}
各プロパティの役割は以下の通りです。
| プロパティ | 役割 |
|---|---|
display: "standalone" | ブラウザのツールバーを非表示にし、独立したアプリウィンドウとして起動する |
start_url | アプリ起動時に最初に読み込むページを指定 |
theme_color | タイトルバーやタスクバーに表示される色 |
icons | 192px と 512px の2サイズを用意するのが標準的 |
[!TIP] Chromeに「インストール」ボタンを表示させるには、
manifest.jsonの配置に加えて、以下の2つの条件を満たす必要があります。
- HTTPS接続であること(
localhostは開発用として例外的に許可)- Service Worker が登録されていること
よくある質問(FAQ)
Q. chrome://apps/ にアクセスしてもページが表示されない
アドレスバーに chrome://apps と正確に入力してください。https:// を付けると正しく動作しません。 それでも表示されない場合は、Chromeを最新バージョンにアップデートしてからお試しください。
Q. インストールしたアプリがchrome://apps/ に表示されない
「ショートカットを作成」で追加した場合、chrome://apps/ に表示されないことがあります。 対象のサイトを再度開き、「ページをアプリとしてインストール」から登録し直すと表示されるようになります。
Q. アプリを追加したらデスクトップにもアイコンができてしまった
インストール時にデスクトップショートカットが自動作成される仕様です。 不要であれば、デスクトップ上のアイコンを削除しても chrome://apps/ からのアクセスには影響しません。
Q. タブグループとの使い分けは?
Chromeの「タブグループ」機能は、一時的な作業の整理に向いています。一方、「アプリとしてインストール」は毎日使うサイトの定位置を決めるのに最適です。
- タブグループ:プロジェクト単位でタブをまとめたいとき
- アプリ化:Gmail、カレンダーなど常用サイトをタブから独立させたいとき
両方を組み合わせることで、タブバーの整理がさらに効果的になります。
まとめ:タブ整理は「アプリ化」で解決する
Chromeの「アプリとしてインストール」機能を使えば、よく使うサイトを chrome://apps/ にまとめ、タブの散乱を防げます。
この記事で紹介したポイントをおさらいします。
- 「︙」→「キャスト、保存、共有」→「ページをアプリとしてインストール」で登録
- 「ウィンドウとして開く」のチェックを外せば、タブとして開ける
- Chromeのプロフィール機能を活用すれば、仕事用・プライベート用で分離できる
- ブックマークバーの「アプリボタン」でワンクリックアクセス
- PWA方式は Google 推奨の技術であり、今後も安心して使える
今開いているタブの中から、毎日必ず使うサイトを1つ選んで、さっそくアプリとして登録してみてください。それだけでタブバーの見通しが格段に改善するはずです。

